絵の 一番最初の 記憶

絵のタイトル

あれは4~5才頃?のことかしら

母が持って帰ってきたのは
初めて見る
A4サイズくらいのスケッチブックに
10色くらいのマジックセット
それを開くと、大きな真っ白な画面!
こんな大きなのに何が描けるの?と
ドキドキした

すると、母が
サラサラ描き始めた

私と母が、手をつないで歩く
背の大きい人と小さな私
まわりには、 紅葉した もみじや楓の形をした葉っぱが
たくさん降っていたような

その間、ものの5分ほどだっただろうか

そこに描かれた母の手のひらは、
ちゃんと5本の指があって
細い指が並んだ、
かっこいい、”ちゃんとした手!”だった

わぁ、おかあさん、すごい!
こんな難しいのを、
さらっと描けるんだ!

子どもながらに、とても感動したのを
鮮明に覚えている

その時
私にもこの5本の指がどうやったら描けるんだろうか?と
真剣に思った

そのあと描く練習をした覚えはない
たぶん描けなかったんだろう

ひまわりの花を
母が描いてくれたときも
花びらと花びらの間に、小さな花びらをすきまに描きこむ
あぁ、こうやってたくさんある花びらを表現できるんだ!
と、知った喜び
それから保育園では、
ひまわりばかり描いては
先生たちに
きょうこちゃんは絵がじょうずねぇ!と
褒めてもらっていた

そうか

わたしが絵が好きなのは

母のお陰だったんだ。